マイクロンの個人向けブランド「Crucial」(クルーシャル)のSSD、Crucial X10の2週間レビューです。
2TBのSSDは超小型で、ストラップホールがあり、高速なデータ転送を実現します。同時に、防水防塵で、水に弱いイメージが付きまとうガジェットの持ち運びも安心でした。
今回試したのは、Crucial X10の2TBモデル。
最大2100MB/secの高速転送と、IP65の防塵性と耐水性、3mからの落下にも対応する、落ち着いたブルーが魅力的です。
プライムデーセールでは、最大1050MB/secの転送速度の2TBもお買い得になっています。
コンパクト

今まで、WD(ウェスタンデジタル)のMy Passport SSDを毎年プラムデーセールで買い足してきたのですが、充電器やガジェットのポートに入れていくと、ちょっとずつそのサイズが気になりつつありました。
WDブランドにも「Elements SE」という、よりコンパクトなSSDがラインアップされているのですが、こちらは転送速度が400MB/secとなっており、特に動画などのでかいデータを移し替えするニーズには向かないのでした。
Crucial X10は、6.5cm x 5cmで1cm厚と、かなりコンパクトな製品で、手のひらにすっぽりおさまります。軽いので、iPhoneに付属のケーブルでぶら下げても安心。
防水はうれしい

Crucial X10は、IP65の防塵・防水性能があり、安心です。
このコンパクトさだったら、ジーンズのポケットに入れても大丈夫、と思いきや、心配なのは湿気や水漏れ、防塵性能など。物理的にぶっ壊れたら、データもダメになってしまうわけで、そうしたプロテクト性能があると安心できる、というわけです。
別に水没させようなんて思っていませんが、2025年7月10日の東京地方での集中豪雨に遭うと、SSDの防水性能が、あながちイレギュラーなケースでもないな、と思えてきます。
実際、傘でも防ぎきれないような雨に見舞われると(結構ずぶ濡れになった上、走っている車に水かけられた)、どうガジェットを守るのか、に頭を悩ますことになりますし。
Crucial X10は、3mからの落下にも耐える設計とされており、防塵・防水とともに、データを安心して持ち運べる点は、移動が多い自分にとって重視すべき性能といえました。

また、Blackmagic Cameraのようなアプリを使い、iPhoneで撮影するビデオを直接SSDに記録するような場合も、防水防塵と落下耐性はありがたい性能です。iPhoneは防水なので、SSDも防水だと、撮影の際にも気兼ねなく、ガンガンいろんなシーンに入り込んでいくことができますね。
Macでは2100MB/secの転送速度を活かせない
ストレージの性能は、信頼性と共に転送速度。Crucial X10は、USB 3.2 Gen2x2のインターフェイスに対応し、最大転送速度は20Gbps。実測2100Mbpsに対応する速度を誇ります。
実際にMacBook Pro 14インチ M4 Pro搭載モデルで計測してみると、読み込み980MB/sec、書き込み900MB/secというスピードだった。おや?

MacBook Pro本体のSSDは別格で、普通に5000〜6000MB/secという値を叩き出してくれます。流石に同じ速度は求めていませんが、それでもだいぶディスクの速度が遅い結果になっていました。というか、それだったら3.2 Gen2x2に対応しないX9でも良かったのでは…。
ただしこれはMacの問題。Thunderbolt 5で最大120Gbpsの転送速度に対応していても、USB 3.2 Gen2x2に対応しないため、転送速度は10Gbps止まりになってしまっています。
いや、USB 4って、20Gbpsをサポートしているんだから、20Gbpsで転送できても良さそうなのにね。
クルーシャル出社
大学の研究室にもマシンがあり、自宅にもマシンがある状態で、自宅でやっていた作業を続ける時、軽いファイルならクラウド同期、重たいファイルは研究室のNASもしくはSSDに入れて作業を引き継ぐ、という動き方をしています。
そうした中で、Crucial X10にデータを移して、大学のMacでPremiere編集の続きSSD上で行い、そのまま帰ってきて作業を続ける、みたいなことをやり始めました。
MacBook Proを持ち運ばない通勤の楽なこと。特に肩が。どうせ混んでいて、移動中はパソコンを開けないのであれば、そして大学にも作業用マシンがあるのであれば、データだけ持っていけば良い。
NASも良いけどいちいち作業マシンにデータを移す必要があるし、転送速度が遅いからNAS上でビデオ編集を進めるわけにもいかない。
と考えると、ポケットにCrucial X10をつっこんで通勤する「クルーシャル出社」がかなり楽ちんだということに気づきました。
今まで腫れ物に触るようにSSDを扱ってきたことから比べれば、だいぶ雑な扱いも受け入れてくれるようになったのが、Crucial X10。多少の申し訳なさを抱きつつ、移動がかなり楽になった点は大きなメリットでした。

ガジェットも間接的ウェルビーングに貢献するかどうかは、重要な検討事項になっている。最近そんなことを考えていたので、Crucial X10は、通勤の楽さをもたらしてくれた点でありがたい存在となったのでした。



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